mapry LA03 Androidアプリマニュアル
本書は、Androidアプリのmapryと連携して動作するハードウェア機器「LA03」の使用方法について記載したユーザーマニュアルです。
mapry LA03は1計測あたりの連続稼働時間に制限はございませんが、30分程度までを推奨しています。 ※1計測とは1回のスキャン開始~終了までを指します。
保管時はモバイルバッテリーを0度以下の環境で放置しないでください。
モバイルバッテリーが冷えているとデバイスに必要な電力を供給できず、動作しない場合があります。
目次
- 1. 事前準備
- 2. LA03操作画面
- 3. Android端末での点群データ表示
- 4. その他ボタン説明
- 5. USBメモリ内の点群データ保存場所
- 6. ソフトウェアアップデート
- 7. FAQ
- 8. ストラップの取り付け方
- 9. LA03の取り付け方
1. 事前準備
1.1. 接続(USBメモリ)
USBメモリをLA03に接続します。
1.2. 接続(Type-A)
モバイルバッテリーにUSB Type-Aケーブルを差し込み、電源スイッチをONにします。
1.3. 接続(Type-C)
電源スイッチをONにした後、モバイルバッテリーにUSB Type-Cのケーブルを差し込みます。
1.4. ファンのON・OFF
上面にあるトグルスイッチでファンのオンオフを制御できます。
上に倒すとファンが起動し、下に倒すとファンが停止します。
1.5. Wi-Fi受信をON
スマートフォンのWi-Fi受信をオンにしてください。他のWi-Fiネットワークへは未接続状態でも問題ありません。
2. LA03操作画面
2.1. 画面表示
ログイン後LiDARボタンをタップし、LiDAR操作画面を表示します。
2.2. 画面詳細
2.2.1. スキャン準備
スキャンの準備が完了すると各種ボタンが活性化されスキャン操作が可能になります。(スキャンの準備が完了するまで1分から1分半程度かかります。)
GNSSレシーバーを使用している場合は衛星数が表示されます。また、GNSSレシーバーとの通信状態がFIXであれば衛星数の横にアイコンが表示されます。
2.2.2. 経路設定と表示
2.2.2.1. 方向の表示
スマホの向いている方向が、地図中央の赤いアイコンで表示されます。
2.2.2.2. 地図の表示・拡大縮小
① 地図画面の拡大縮小を行います。
② 地図と点群ビュワーの切り替えを行います。
2.2.2.3. 地図レイヤ
地図を全画面モードにすると表示され、表示地図の変更が可能です。
初期は GoogleMapsが表示されていますが、基本地図として地理院の地図や空中写真などの表示が可能です。
GoogleMaps以外の地図はメニュー>地図キャッシュ管理からダウンロードしてオフラインでの利用も可能です。
地図レイヤを変更の上、ダウンロードしたい範囲を読み込んで表示することでキャッシュに保存されます。
事務所などオンライン環境でダウンロードの上、林内などオフライン環境でご使用ください。
2.2.2.4. ポイントから経路作成
地図を全画面モードにすると①のボタンが表示されます。
①のボタンをタップするとポイント一覧を表示・選択することができます。
ラインを選択すると、ラインを元に経路が作成されます。
エリアを選択すると、エリアが描画され、エリア内をタップすることで自動で経路を作成できます。また、自動で作成した経路の編集も可能です。
tiffファイルが登録されているエリアについては、tiffファイルがマップ上に描画され、エリアとして認識されません。
エリアをタップすると経路作成画面が表示されます。
① エリア内をタップすると自動で経路を作成できます。タップした箇所がスタート地点に設定されます。
② 経路の反復を少なくすることができます。
③ 経路を右側回転移動することができます。
④ 経路の反復を多くすることができます。
⑤ 経路を左側回転移動することができます。
⑥ 自動で経路作成ができるモードと手動で経路作成ができるモードを切り替えることができます。
⑦ 経路の作成を終了します。
⑧ 経路を確定します。
2.2.2.5. 手動で経路作成
地図を全画面モードにすると②のボタンが表示されます。
②のボタンをタップすると経路を手動で作成できるモードになります。
① 直前に追加した経由地を削除します。
② 経路の作成を終了します。
③ 経路を確定します。
④ 経由地を追加します。
⑤ 経路の距離を表示します。
⑥ 画面の中心を自分の位置に移動します。
2.2.3. 設定画面
① 設定を変更せずに画面を閉じます。
② 設定を初期化します。
③ 変更内容を保存します。
④ 点群スキャン密度を設定できます。
高い:24万点/秒
適度:8万点/秒
低い:3万点/秒
⑤ LA03カメラの映像をスマホに転送する設定を変更できます。
カメラ映像は準備に時間が掛かるためOFFに設定することを推奨しています。
2.2.4. スキャン設定
スキャン開始ボタンをタップすると2つのスキャンモードの選択とオプションの設定が可能です。
- スキャンモード
- 通常
- 移動しながら3Dの地図を作成できます。
- 動画を同時取得
- 移動しながら3Dの地図を作成し、動画も同時に取得します。
- 通常
- オプション
- ファイル名
- 変更は任意です。日本語は使用できません。
- 平面直角座標系番号
- 選択は必須です。座標系番号を選択してください。
- 開始地点の保存
-
選択は任意です。スキャンの開始地点とスキャンルートをポイントに保存したい場合に選択します。
スイッチを選択すると地図が表示されます。青色と白色の丸いアイコンが開始地点です。
地図をタップしてアイコンを任意の地点に配置し、①、②のボタンで確定またはキャンセルを行います。
① キャンセルボタン
- 開始位置選択をキャンセルします。
② 確定ボタン
- 開始位置を確定します。
※開始地点とルートのポイント保存はオンライン環境でメインの地図画面を表示しているタイミングで自動的に保存されます。
保存先グループ名:「LA03(バックパック式LiDAR)」 -
- ファイル名
2.2.5. スキャン開始
画面中央にスキャン中と表示されましたら、その時点から点群の取得を開始します。
スキャン中に問題が発生した場合、エラーダイアログが表示され、「問題が発生しました」とアナウンスが流れて自動的にスキャンが停止します。
2m以内の至近距離などをスキャンした場合や特徴物が極端に少ない場所では起こる可能性がございますのでご注意ください。
スキャン開始時に問題が発生した場合、次のダイアログが表示されます。
-
LA03本体の温度が70℃を超えた場合
「はい」を押下することで、スキャン開始が可能です。
ただし、温度が80℃を超えると機器が突然停止する場合がございますのでご注意ください。 -
USBメモリの容量が95%を超えた場合
USBメモリの中身を整理してください。
2.2.6. 自動保存
スキャンが始まると1分に1度スキャンデータ(点群、動画、マーカー、座標、自己位置)が自動で保存されます。
①、②が表示されましたら、自動保存完了です。
また、スキャン中にアプリケーションがフリーズする場合があります。
画面がフリーズした場合はアプリのタスクを切り、アプリを再起動後LiDAR画面を表示してください。
「スキャン中です。」とアナウンスされましたら継続してスキャンが可能です。
2.2.7. マーカー自動設置
1点(開始地点)のみ自動でマーカーを取得します。
その後は手動でマーカーを設置することで点群を公共座標に変換できます。
また、マーカーを取得する際の位置情報はスマホまたはGNSSレシーバーの値を使用します。
GNSSレシーバーが接続されている場合、GNSSレシーバーの位置情報を優先して使用します。
2.2.8. マーカー設置
スキャン中に使用できるマーカーは1種類です。
- 緑マーカー
- LA03の位置と画像を取得します。
GNSSレシーバーが接続状態の場合は、同時に座標を取得します。
- LA03の位置と画像を取得します。
2.2.9. スキャン停止
画面中央にあるスキャン停止ボタンをタップしてください。
次のダイアログが表示されるので「OK」ボタンをタップしてください。
2.2.10. USB保存
- USBメモリに保存中のメッセージが表示されます。
スキャンした点群数に応じて、保存されるまでの時間が変動します。
- 「USBへの保存が完了しました。」のメッセージが表示さた後、上記ダイアログが表示されます。
ダイアログが消えましたらスキャン正常終了です。
3. Android端末での点群データ表示
3.1. 結果一覧画面の表示
画面下の「結果一覧」ボタンをタップすると、以下のようにスキャンした点群データの一覧が表示されます。
3.2. USBメモリの接続
LiDARケースからUSBメモリを抜き取り、USB TypeC-TypeA変換アダプタを使用してAndroidとUSBメモリを接続します。
3.3. 点群データの取り込み
- USBメモリ認識ボタンをタップしてください。
- USBメモリへのアクセス権限を許可します。OKをタップしてください。
- USB内のファイルが一覧表示されるので、Androidへ取り込むファイルを選択し、「OK」ボタンをタップしてください。
- Android端末に取り込みを開始しますのでしばらくお待ちください。
- 取り込みが完了すると一覧が更新されます。
3.4. 点群データの表示
結果一覧画面を表示し、表示したいファイルを選択します。
画面中央の少し下に「点群表示」ボタンが選択したファイル数と一緒に表示されますのでタップします。
点群表示をタップすると点群データが表示されます。「前へ」「次へ」ボタンで選択したファイルを切り替えて表示できます。
また、メニューから各種点群計測を行うことができます。
4. その他ボタン説明
※Androidバージョン1.0.57以降は⑥、⑦、⑪、⑫、⑭ボタンは廃止しました。
① 操作画面を終了します。スキャン中は終了できません。
② LA03とアプリとの接続を切断し、アプリを安全に終了することができます。
シャットダウンボタンにチェックをを入れるとLA03本体を同時にシャットダウンします。
案内に従いアプリを終了してください。
③ 設定画面を表示します。
④ bluetoothが接続されているデバイスを表示します。
⑤ GNSSが接続されている場合は、衛星数に値が表示されます。また、ステータスがFIXの場合はアイコンが表示されます。
衛星数の欄をタップすると受信状況が一覧で表示できます。
⑥ 地図と点群ビュワーの切り替えができます。
⑦ デバイスの温度とUSBメモリの使用率を画面左下の温度計欄、USBメモリ使用率欄に表示されます。
⑧ USBメモリ内にあるファイルを確認することができます。
⑨ USBメモリにデータを保存します。
⑩ アプリの再起動を行います。
⑪ Androidのスマートフォン画面を暗くすることができます。
⑫ カメラを表示します。(カメラがブレている時や、止まっているときに使用します。)
⑬ スキャンの開始/停止を行います。
⑭ 照準、コンパスを表示します。
ボタンをタップすると照準器、コンパスの順に表示されます。
⑮ ⑦と同じ動作をします。
5. USBメモリ内の点群データ保存場所
USBメモリ内に「mapry_la03」フォルダが自動的に作成され、1スキャンごとに1フォルダ作成されます。
フォルダ構成
- coordinateフォルダ: 位置情報が保存されています。
- markerフォルダ: 取得したマーカーが保存されています。
- poseフォルダ: LA03の初期姿勢が保存されています。
- videoフォルダ: 動画が保存されています。
6. ソフトウェアアップデート
更新プログラムが配信されるとLiDAR画面上部にメッセージが表示されます。
更新プログラムをインストールするには①、②の順にボタンをクリックし、ハードウェア製品アップデート画面を表示します。
更新プログラムが配信されている場合、「ダウンロードとインストール」ボタンが表示されるのでクリックして下さい。
更新が終わると、「mapry LA03は最新です」と表示されます。
7. FAQ
- 画面表示時にリモート操作まで進まなくなった場合場合はどうすればよいですか。
下記オペレーションで対処できない場合は故障の可能性がございますので保証書に記載のお問い合わせ窓口までご連絡お願いいたします。
- オペレーション
Type-Aケーブルを差し込み → 電源ON → 1分待機 → LiDAR操作画面表示 → Type-Cケーブル差し込み
- オペレーション
- カメラの映像が表示できない場合はどうすればよいですか。
「4. その他ボタン説明」の②のボタンをタップし、案内に従ってアプリを終了し、LiDAR画面を再度起動してください。 -
映像が止まったまま、ブレている場合はどうすればよいですか。
「4. その他ボタン説明」の⑫のボタンをタップしてください。 - 機器と接続されない場合はどうすればよいですか。
LiDAR画面を閉じてマップ画面を表示し、画面上部からBluetoothのON・OFF設定ができるレイアウトを表示します。
①BluetoothをOFFにします。
②BluetoothをONにします。
8. ストラップの取り付け方
①~③のように右の穴から順に、らせん状になるように紐を通します。
その後、そのまま下段の穴に紐を通し、背中側へと伸ばします。
何もついていない側の紐に、⑤~⑥のように金具に取り付けます。
⑦~⑨のように、余った紐が邪魔にならないようにくくります。
9. LA03の取り付け方
図のように左肩と右脇に斜めに紐を掛けます。
LA03がまっすぐになるように紐を調節すれば取付完了です。
※バッグに付属のH型のアタッチメントは、現在の取り付け方では不要となりました。固定に不安のある方は補助用としてご使用ください。